FC2ブログ

狩猟民族の館(Hunting Factory)

狩猟、川漁、採取に関することをメインとしたブログのはずが、最近は農耕民族となり無農薬、無化学肥料、自家採取種、温床による育苗、無肥料にも挑戦、で野菜作りもやってます。そして日本ミツバチも飼い始めましたが前途多難。since2007.7 

平成30年7月豪雨

日々の忙しさと、7月に梅雨前線が停滞して起きた大災害とでブログ記事を書く気力が失せてしまい久々の投稿になりました。

DSC_0329.jpg

大災害から1ヵ月が過ぎてしまいましたが、私のなかではつい昨日のような気がします。

もともと災害が少ない地域ということと温暖な気候からのんびりとした性格の人が多く、住民のほとんどは、台風や地震があってもここだけは大丈夫だと暢気に構えていたと思います。

自分が現在住んでいる地域に、どんなリスクがあるのかということを知ることができる「ハザードマップ」は各家庭に配布されていると思いますが、それを記憶している人は少ないでしょう。

そんななか私は、仕事柄と自然相手に活動していることから、一般の住民が知らない隠れた災害時のリスクを知っています。

なので、今回の豪雨はただ事ではないと認識して情報収集を頻繁に行なっていました。

ハザードマップによれば、私の自宅は災害時に2.0m以下まで水位が上昇することになっていますが、何が原因でその数値が出ているのかの詳細情報は掲載されていません。

堤防が決壊した場合の数値のようですが、私が住んでいる地域は、高梁川の堤防と里見川の堤防、それに海の堤防の3方向に堤防があり、それぞれの河川水位や海の潮位により、どの情報を注視しておけば良いのかという判断が必要です。

今回の降雨は、7月5日の夜から河川水位が急激に上昇し始めましたが、潮位は夜中が干潮で小潮なため海に流下する里見川の樋門は開放していて問題なし、高梁川の水位は、酒津水位観測所で通常3.0m程度のところ、8.0mを超えてさらに上昇しそうなので、避難準備をして水位を注視していました。

その後、水位の上昇が鈍り、夜中の2時がピークで下がり始めます。

雨は降っているのに、なぜ下がりだしたのか?疑問に思い、雨雲の動きを見たら、どうも、南部だけ雨雲が停滞していて北部には停滞しておらず途切れていたようです。

7月6日の夕方にかけて水位が下がり、7.0mを切りましたが、夜になってまた雨脚が強くなり夜の9時頃から急激に上昇しはじめ、10時には、今まで経験したことがある9mを越えてさらに上昇している状態から、これは高梁川の氾濫水位を越えると確信して、家族で平屋の我が家から会社に避難。

夜中の2時に氾濫水位を越え12.35mに、その後、ゆっくりと水位が低下してきましたが、まだまだ危険な状態が続いているのに間違いはありません。

実は、氾濫水位になるまでに高梁川右岸で船穂の堤防が決壊すると推測していました。

それは、国土交通省の河川局が、高梁川の河川堤防強化工事を行なったときに、船穂の堤防が砂で築造していることが判明し工事がストップ、私は、良質土に置き換えするのか矢板を打ち込んで強化するのかと思っていましたが、そのまま、段切りをして良質土を盛土し1:2勾配を1:3勾配にして工事を終えました。

国土交通省の担当官に、「あのまま工事したけど大丈夫なの?」と聞くと「計算上は大丈夫になりましたから」という回答だったけど、そこが弱点であることに変わりはないので、最悪の場合に一番最初に決壊するのはそこだろうと考えていたからです。

決壊はしなかったので、安全が証明されたことになりますが、次回も大丈夫とはかぎりませんから私は避難するでしょうね。


会社にはテレビがなく情報が少ない状態の中、小田川の堤防が決壊したとの情報を得ました。

小田川の堤防には弱点があったので、そこから決壊したのだろうとすぐに想像できました。

その弱点の1つは、過去の水害の時に、決壊はしませんでしたが堤防付近の地盤から砂と水が吹き出ていたという、いわゆるパイピング現象が起こったため、後に矢板を打って対策を行なったという経緯がありますが、全線を対策したわけではないと思われるので、そこ以外でその時点より河川水位が上昇すれば、次に弱い場所で同じ現象が起こり堤防が決壊することになります。


2つめは、堤防の高さが不足しているということです。

ここだけに限らず、高梁川水系では、海に接続する下流域を除いてほぼ全線で堤防の高さが洪水時には不足する結果になっているようです。


3つめは、堤防の強度不足。
高梁川本線の国管理区間では堤防強化工事で、一部は完了していませんがほぼ全線で堤防の勾配を1:2から1:3にして堤防の厚みを増加させる工事と、工事の時に判明した弱点を補強する対策を行なっていますが、小田川の国管理区間では、それを行なっていません。

それはなぜか?
河川局が小田川の付け替えを最優先しているので、後回しにしたからです。

小田川を付け替えする理由は、洪水時に高梁川との合流点で高梁川の水位が小田川の水位より高くなり背水現象が起こり、合流点付近で小田川の水位が上昇するからです。

では、なぜ高梁川の水位が高いのか?
河川でも水路でも排水管でも、一般的な考えからすれば、計画水位は背水現象が起こらないように支流は本流より同じか高い位置から流入するように計画されています。
 
ここで、合流点付近で洪水時の高水位に注目すると、合流点より2kmほど下流でいきなり上昇しています。・・・といってもその資料は探さないと出てきません。河川局にはありますけど。

その原因は、酒津の取水堰(笠井堰)で、高さが3mほどありそれが合流点で高梁川の水位を上昇させている原因になっています。
堰の上流は、砂が堆積して中州が形成され河川断面をさらに狭くして河川の水位を上昇させています。

この古く半壊しているような堰を無くして、河川の流下を阻害させないサイホン式等の取水方法にすれば、今回の洪水でもあわや決壊かもといった状態になった酒津の堤防に3.0mもの余裕ができ、合流点でも、1.5m~2.0m程度くらいは高水位が下がります。河道整備等を行なえば、もっと下げることも可能だと思います。

この対策は河川内で行なえるので、すぐにも着工でき、効果もハッキリと現れるので非常に有効だと思いますが、河川局にとっては面白くない案です。

それは、なぜか?・・・大規模な工事にはならないので、予算計上の金額が少ないから。
国土交通省の河川局といえども、一般の企業と同じで大きな仕事をして予算取りができないと職員を養うことができませんからね。

小田川の付け替え工事には、問題点もあります。
それは、現在の河床に堤防を築くことです。こういう事例は過去に日本ではないそうで、どうなるのか解らないので試験施工をして調査をするようです。
 
高梁川の水流が、もろに当たる場所に築造するわけですから、砂や礫の上に堤防というのはほんとうに大丈夫なのか心配です。
もし、その堤防が決壊したら、その土石流が直角に倉敷の堤防に衝突しますからね。考えただけでも身震いがしますわ。


4つめは、私が避難した理由である、堤防の材料が砂であった可能性。又は、脆弱な盛土材料だったとか。
これは、部分的な調査をしただけでは判明せず、工事をやってみないとすべてがわからないですからね。
こんな大災害になりましたから、堤防強化工事を全線で行なうのは間違いないでしょうけど。


5つめは、提外地の堤防に張りコンクリートがあること。
小田川の堤防の、特に決壊した北側は、天端の幅が車1台しか通行できないほど狭く法勾配が急なので補強の意味で張りコンクリートにしているのではないかと思いますが、コンクリートと土との粗度係数が異なり流速が早いコンクリートとの境目では土が洗掘され弱点になる可能性があります。それと、経年変化によりコンクリート部分の裏側に空洞があったという可能性もありますね。


6つめは、原因とまではいかないかもわかりませんが、河川内を埋め尽くしている樹木。
高梁川は、毎年流下阻害ということで、樹木の伐採工事を行なっています。小田川でも、県管理の区間では、そこまでやらなくても、と思うほど樹木の伐採を行なっています。やっていないのは、国が管理している小田川の区間だけ。

小田川の付け替え工事を優先するあまり、対立する工事には全く手を付けなかったということが、おわかりでしょう。
まるで、駄々っ子のように欲しいものを手にするまでは関連する他のことは何もしない。

なんだか、河川局の悪口を書いているように思えるかもわかりませんが、ほんとうに悪いのは、国任せの地方自冶体ではないですかね。
地元のことを最も理解しているのはそこに住む住民です。その住民も参加して、もっと自主的に研究調査をしてリスク管理をする必要があるのではないでしょか。

「高梁川流域連盟」の趣意書には、「互いに理解を深め、相親しみ、協力してこの川を守り、・・・」、と記述してあります。
一部の文面だけを強調して活動していて、この趣意書の本質が理解できていないように感じます。


スポンサーサイト

 | HOME | 

Calendar

« | 2018-08 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

Monthly

Categories

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Appendix

川ガニ

川ガニ

動物の生態を観察し、猟・漁の技術を高め、獲物の処理と調理方法にこだわり美味しく頂くこと念頭に行動しています。

FC2Ad

まとめ




script type="text/Javascript" src="http://ashia.to/client/js.php?id=558&enc=euc">