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狩猟民族の館(Hunting Factory)

狩猟、川漁、採取に関することから始めましたが、野菜作り、ミツバチ、キノコ、朝市のカテゴリまで増え、広く深くという内容になりました。一般の方が知らない世界を覗けます。since2007.7 

カラスの被害対策

地元がモモ、ナシ、ブドウ等の果樹栽培が盛んな地域なので、カラス被害については過去に何度も記事にしたと思います。

実績から果樹被害の対策としては、細い黒糸を果樹の上に張ることと、カラスの死骸を吊るすことが最も効果的だと思います。

しかし、カラスは知能が高くて果樹以外でも、家庭菜園のトウモロコシ、イチゴ等の食害や、ごみを漁って散乱させたり、野鳥の卵や雛を襲ったり、時には人を襲ったりという被害もあります。

個体数を調整することができなければ、そういった被害を低減することは難しいでしょう。カラスも食べなければ生きていけませんからね。

以前だと、捕獲は散弾銃や空気銃などの銃器を使用することが主でしたが、近年では鉄砲で撃つことが難しいご時勢になりました。

我が猟友会分会でも銃による捕獲は自粛気味。依頼により安全に配慮しながら撃っても、気に入らない人が携帯電話から110番されると大変なことになりますからね。

で、ここ数年は捕獲檻での捕獲に挑戦していて、毎年捕獲檻を増やしています。

2019-05-28-15-23-56.jpg

その甲斐があって、各設置場所で年間に数十羽程度を捕獲しましたが、捕獲数が繁殖により増加する数を超えることはできていないでしょう。

それでも地道に防護と捕獲を行なうしか手立てはありませんからね。


そういう状況の中で、10年ほど前に最初に製作した捕獲檻の1基は、捕獲実績が無いままに時が過ぎ、檻の管理者から取壊し撤去する案がでました。

カラスの捕獲檻としては、最も良い場所に設置してあり、4.0mの立方体なので現存する捕獲檻では最大。

管理者を代えて、少し改造すれば十分機能すると考えていたので、真面目で信頼のおける駆除班員に管理を交代してもらいました。

それが昨年の7月で、その捕獲檻を新しい捕獲檻と同じ仕様に改造し稼動。

DSC_1279.jpg

それから今年の3月末までの約9ヵ月間で、なんと1000羽以上も捕獲!

ひと月に100羽以上のペース。多い日には、一日で40羽以上の日が何度もありました。

DSC_1280.jpg

短期間にこれだけの数を捕獲すると今までに見えなかったカラスの行動パターンが見えてきます。

設置している周辺には鶏舎があり一年中カラスは居ますが、見える限りでは多くて100羽程度なので、総数で200羽から300羽程度がその周辺で行動していると予想していました。

それがこの捕獲数ですからね。

まだまだ検証過程ではありますが、以下のことが判明又は推測されます。

1.捕獲したカラスはほぼ当歳の危機管理意識が薄い個体で、近くに居る親鳥は捕獲が難しい。
 
2.当歳のカラスは定住しているのではなく、群れになって各地を移動している。

3..捕獲は巣立ち後からが特に多く、前日にはゼロでも群れが来ると群れの大きさに伴った捕獲数になる。捕獲を免れた個体が他の群れと合同するのかどうかは不明。

4.他地域の出没数が激減していることから、1箇所での捕獲でもかなり広範囲での被害低減に繋がる(半径10km程度以上?)。

5.餌は、おとりのカラスの為と誘引剤としての役目があり、どんなものを与えるかが非常に重要。また、食べやすい大きさにカットしなければならない。

6.餌と水の補給は、基本的に毎日行なう。

7.おとりのカラスは、他の群れの個体でも構わない。

8.捕獲檻を設置する条件で最も重要なのは、カラスが移動する中継地点であること。

9.捕獲数を増やす最も重要なことは、真面目に行動する管理者を付ける事。農家の方が餌と水を補給してくれるという条件で捕獲檻の設置を行なっても、最初はいいですがそのうちに疎かになります。

ざっとこんなところでしょうか。

捕獲したカラスは、カラス除けの脅しとして希望者に差し上げていますが、前年度には大被害にあった場所でも無被害で収穫を終えたと好評です。

ただ、腐ってしまうと効果が無いので、ホルマリンを口から飲ませて腐敗防止処置を行なうことが必要です。

この捕獲檻を設置してから、他の捕獲檻での捕獲数は年間に数羽と激減しました。

この実績から、今のところ捕獲檻は数多く設置する必要は無く、最も条件が良い場所に大きなサイズのものを製作し、真面目な管理者を付ければ良いという結論になりますが、まだまだ検証途中ですので新たな発見があるかもわかりません。

カラス被害でお困りの方は、ご参考にしてください。


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コメント

すばらしい取り組みです

これは凄い!!

こちらでもカラスの被害が酷いですね。
牛舎が点在しているので、背中に乗って肉を食べてしまうこともあります。

それにしても1000羽ですか!?
これは真面目に「川ガニ有害鳥獣捕獲コンサルティング」開業できそうですね。

あれこしぇふ さま

近年は近隣の駆除隊でも捕獲檻を設置していますが、捕獲数は伸び悩んでいるようです。
もっと広範囲な移動経路を調査して捕獲檻を設置すれば効率的に個体数を減らすことができると思います。

鳥獣害対策は、あれこれと外郭から批判をするより内部から関係者と粘り強く交渉すれば道が開けますね。

じゃんさん

そういえば書き忘れましたが、こちらでもカラスが乳牛の乳房を突いて出血させ病原菌の進入で死亡することもあるようです。


> これは真面目に「川ガニ有害鳥獣捕獲コンサルティング」開業できそうですね。
拝金主義者ではないのでコンサルはしますが商売にはしたくないですね。仕事は腹一杯させてもらっていますから(笑)

うちの会社の果樹園でも設置してましたが、
2年ほどで疎かになりましたね。
ま、うちの社長が熱しやすく冷めやすい性格ですから。
(^_^;)

坪ちゃんさん

何事も継続してやることが一番重要ですが一番難しいことですね。
果樹園に設置すると収穫時期だけにカラスが集まり、その時には横に美味しそうな実があるので捕獲檻には入りにくくなるようです。
被害場所に設置するよりもカラス集結の拠点に設置すると捕獲率が上がりそうです。

素晴らしい!!

本当に素晴らしです
レポートも具体的で合理的だと思います
とても貴重な記事だと思います
凄い

kuma仙人さん

カラス対策には苦慮していましたが、やっと被害低減ができるようになりほっとしています。
他の地区でも、被害を受ける場所ではなくカラスが集まる重要な拠点に捕獲檻を設置すれば大きな被害は少なくなると思いますよ。

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動物の生態を観察し、猟・漁の技術を高め、獲物の処理と調理方法にこだわり美味しく頂くこと念頭に行動しています。




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