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狩猟民族の館(Hunting Factory)

狩猟、川漁、採取に関することから始めましたが、野菜作り、ミツバチ、キノコ、朝市のカテゴリまで増え、広く深くという内容になりました。一般の方が知らない世界を覗けます。since2007.7 

マタギ

使役犬を使った鳥猟をしていると、毎回、色んなドラマがあります。

最も感動するのが、諦めていた半矢の鳥を犬がくわえて運搬して来た時でしょうね。

註)
半矢の鳥とは、矢が半分、つまり弾は当たっているけど飛んで逃げたり、落ちてもそこから足を使って逃げたりする鳥のことです。

撃つ時には半矢にするつもりはありませんが、ロケーションの悪さや鳥の逃避行動の上手さ、それに射手の技量などで、どうしても起こるものです。

この半矢鳥は、子犬の訓練には最高な素材です。

半矢の鳥を追いかけることで、ポイントしていた匂いの元が走って逃げることを覚え、猟欲がつき目つきが変わり遊びがなくなり捜索能力が向上します。

成犬も半矢の回収や運搬能によって、その犬の評価が分かれます。

でも、犬によってはこれをまったくしないものもいます。

そうなると、獲物を撃ち落しても手中にできないので、腹立たしくなり主人の猟欲が半減します。

でも、そんな犬を持っていても猟師は自己顕示欲が強いので、「鳥にはこだわらないので半矢の鳥なんて探さない」という輩がいます。

狩猟免許の更新時には必ず配布される「狩猟読本」と言う狩猟のバイブルとなっている本がありますが、その本にも「半矢は必ず回収すること」と書かれています。

それは、猟師の使命ですからね。

この猟師の使命をまっとうしている、尊敬すべき人がここに居ます。

F1001054.jpg

半矢の鳥が、犬には入れない雪に開いた穴から雑木のトンネルの中に入り込んでしまったので、スコップで雪を取り除き、懐中電灯で暗闇の中を覗き込んで探しています。

この猟友は、私が調理したヤマドリしか食べる事がなく、どうしても鳥を持って帰らなければならない理由は何もありません。

雪深い極寒の中で捜索し、ポイントしてフラッシュさせ、主人に撃たせた犬の仕事に対して、半矢にしてしまった責任を感じているのでしょう。

犬が探せない場所なら主人が探す。そこには主人と犬との共同作業である鳥猟の原点があります。

そして、この結果は苦労が実らず見つけることができませんでした。

私が「これで納得しましたか?」と聞くと、「見つからないから納得はしていない!」と言います。

これぞ、猟師です!

これだけの猟欲がなければ、マタギと呼ばれる猟師にはなれませんぞ!(笑)

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コメント

イツモ半矢ヲ

雪ニモマケズ 半矢ニモマケズ 鼻ト運搬ノ良イ犬ヲ持チ 猟欲モアリ ケッシテアキラメズ イツモ半矢ヲ回収シテイル

ソウイウ猟師ニ 私モ ナリタイ

半矢にした責任

「鳥にはこだわらない」ってただの負け惜しみかな(笑)。半矢にしてもその後自然界で元通り生きていけるならば何の問題も無いのですが、負傷した鳥はどこかで苦しんで命を落とす事になるでしょう。探し出して留めを打ってやるのがやはり撃った者の責任ですね。

私はこの人にどうしても会いたい!

そう思わずにはいられない文章にただひたすら感動しました。

野生の誇り

そうですね。猟でも潜りでも半矢で逃げられることは、どうやってもありますね。
「どうせ死ぬ確率のほうが高いんだから、大人しく捕まってくれ~!」 
と思うこともあるのですが、死んで人間の手に落ちるならば誇りある死を選ぶ野生動物のことを思うと、生命の尊厳を感じずにはいれません。

深い雪を掘って半矢の鳥を回収ですか。凄い方ですね!
パートナー、絆・・・みたいな素敵ですね^^
川ガニさんもテンちゃんと素敵なパートナーシップがんばってください☆

猟をやってるとだんだん自分が野生化してきますね。山の中で鳥を追いかけて、寒い思いや痛い思いして泥だらけになったり、川に飛び込んでびしょびしょになったり、そんな思いして半矢で逃げ込んだとこ見たらカッカきて穴掘りたくなりますね。
 それにしても、すごい積雪ですね。ここまでの雪でよく犬が動くもんだな~。寒いけど雪の中での猟も楽しいですね。

お久しぶりです

川ガニ様m(_ _)m
ご無沙汰しております
今回の記事&皆さんのコメント読ませていただきました
私の場合は半矢になることさえもありませんが(爆

その大切さ、楽しさは凄く良く分かります
自分はM谷さんN島さんの同射で走って逃げてる半矢キジにダイブした経験があります(笑


時間が合えばまたご一緒させてくださいm(_ _)m
宜しくお願いしますねぇ(派手なオレンジで行きます)

ニライパパさん

ほ~、ついに猟師になる決心を固めたようですね(笑)
マタギと呼ばれる猟師を目指して精進してください。いつか雪の中で共猟できる日を夢見ています。私達は山の中で歩くのが遅くても待たないルールなので、GPSが必要かもわかりませんよ(笑)

セラヴィさん

猟師は言い訳が上手いですからね。鉄砲が当たらなかったら、遠かった!見えないのに撃った!などとよく言いますが、実際は目の前から出て障害物がない所を飛んで逃げてる場合がよくあります(笑)逃げられた方が印象が強く、記憶に残り、鳥も残って一石二鳥です(笑)

シェフさま

ほんとにお会いできるかもわかりませんよ。
娘さんが関東の大学に通っているので、次に行った時にはシェフの所に寄ろうかな?と言っていました。大きな風呂敷を持って行き、お店中に広げると思います(笑)

びでんとさん

> 死んで人間の手に落ちるならば誇りある死を選ぶ野生動物
そこまでの事は考えていないでしょう(爆)
半矢で回収できないことがあると、撃たなければよかった!と後悔してしまいます。そんな後悔をしない為に来期までに射撃の練習をしっかりしてください。ところで、銃の所持申請はお済ですか?(爆)

ボンジュールママさん

ここまでして半矢の鳥を探す猟師を聞いた事がありません。子犬の完璧な仕事に喜んだのに、自分のせいで半矢にしてしまったことが腹立たしかったという事もあるでしょうね。
テンは、今回も私の指示に良く従い、良い仕事をしてヤマドリを獲らせましたよ。でも、猟芸が固定するまでには、もう少し経験が必要なようです。

たけさん

ヤマドリ猟は、自然に包まれた猟場でおこないますから、自分が自然の一部になったような気分になりますね。下界を忘れて、そんな場所で這いずり回って猟をするのは、ほんとに楽しいです。
メイも雪の中でも十分使役できる猟犬になると思いますよ。

撃っても撃っても さん

撃っても撃ってもさんの場合は、半矢で逃げる鳥の音が聞きとれるので、犬無しでも十分半矢の鳥を回収できますね(笑)
猟場は、こんな状態なので、スノーシューかカンジキがないと歩けませんよ。来られる時にはご用意ください。

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川ガニ

動物の生態を観察し、猟・漁の技術を高め、獲物の処理と調理方法にこだわり美味しく頂くこと念頭に行動しています。




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