FC2ブログ

狩猟民族の館(Hunting Factory)

狩猟、川漁、採取に関することから始めましたが、野菜作り、ミツバチ、キノコ、朝市のカテゴリまで増え、広く深くという内容になりました。一般の方が知らない世界を覗けます。since2007.7 

自然繁殖の鮎を増やすには

今年は落ち鮎漁が盛況で、珍しい事に上流域から下流域まで漁果が安定して多いようです。

IMG_8163.jpg

久々に楽しく鮎漁をやっていますが、漁果は多くても時期的に落ち鮎ということで、日毎に生殖活動により鮎の質が悪くなっています。

IMG_8148.jpg

オスは痩せて黒くなり、メスは卵を産んでお腹が細くなっています。

外観だけではなく、白子や真子に栄養分を吸収され身の味が悪くなり7、8月頃から比べれば別物です。

でも、それはそれなりに料理方法を変えれば美味しく食べれますけどね。

中にはこのようにまだ若い固体もあります。

IMG_8151.jpg

これなどは、卵だけを取り出して子ウルカを作ると美味しそう。


10月14日の漁果はこれくらいです。

IMG_8165.jpg

前日は、猟場付近に大量の鮎が居たようですが、当日には移動をしていたので少し期待ハズレな結果となりました。



落ち鮎漁の時期になると、冷水病に罹ったものが全体の1%から2%くらい獲れだします。

IMG_8166.jpg

以前は、猛威をふるっていた冷水病も高梁川栽培漁業研究所で育てた稚鮎の質が良いことから影を潜めてしまい、落ち鮎漁でのみ姿を見ることができます。

この時期に限定した冷水病の原因が、他漁協の放流した稚鮎によるものなのか自然発生なのかはわかりませんが、上流域で感染したもののようです。



今年、落ち鮎漁が盛況な理由を考えると、安定して河川の水位が高いことが考えられます。

その要因としては、もちろん降雨の影響が一番です。梅雨明けからの猛暑と少雨はありましたが、それまでの降雨量が多かったことで、それが鮎の成育にに対して好条件となり多くの鮎が育ったと思われます。

但し、条件が良すぎて夏場には上流域まで遡上し、中下流域に姿が見られないという皮肉な現象もありました。

そして秋になり、降雨により河川水量が増加。

普段の年であれば、まとまった降雨があっても上流域のダムにより水量が管理されているので、数日で低水位になっていました。

それが今年は、高梁川水系で最大規模の「新成羽川ダム」が工事のために9月から放水(10月27日まで)を始め、現在では流入した水はそのまま下流に流し自然状態に近い水量が得られています。

そのお陰で、上流域のみ毎年盛況だった落ち鮎漁が、今年は下流域まで盛況になり、河川全域で大盛況となりました。

このことは、人間が河川水を管理せず自然のままの状態にしておけば、鮎にとって生息しやすい環境に直ちに回復できることを証明したように思われます。

下流域に落ち鮎が多いということは、そこで生まれた稚鮎がプランクトンの多い海まで降下できる可能性が高くなり来年度の鮎の遡上数が期待できるということにもつながります。

もし、来春に鮎の遡上の多いことが確認できれば、今の時期にこのくらいの水位(酒津3.2m)であれば自然繁殖が可能であると判断できます。

そうなれば、落ち鮎シーズンに限定してダムの放水量を増やしたり、用水等への流下取水量を減らす操作を行い必要量を確保して自然繁殖が可能な条件を作れば、毎年鮎が豊漁になるなるということです。

ただ、今までの経験からいえば、もっと多くの水量が必要ではないかと思われますが。


こういった経験的なことで、ダムや取水企業に対して協力をお願いしても、それを科学的に証明できる資料がなければ、協力を得られることは難しいと思われますから、今話題の「生物多様性」の観点から国が予算取りをし、河川と魚の関係を調査して関係企業に運用の見直しを要求する資料作りをしてもらいたいですね。

というのが、お金を掛けずに自然繁殖の鮎を増やす最も有効的な手法であると思います。


スポンサーサイト



コメント

なんでも経験に勝るデータはありませんね。役人ももう少し頭をストレッチしないとダメですな(笑)

しぇふさま

役人というのは、経験に裏付けされた科学的根拠ではなく、結論を決めた科学的こじ付けが得意ですからね。ですからこんな話をしても”なんのこっちゃ?”って反応で逃げの一方です。でも、私の考えが先進的過ぎるだけですから、暫くすれば一般的な対処方法として定着すると思われます。きっちり、裏から手を打っていますからね(笑)

経験値

こういった「活きたデータ」というものに耳を傾けてくれるような役人や関係企業が増えることを望みます。

それにしても大きな鮎だなぁ(笑)。

じゃんさん

私としては、かなり良い案だと思っていますが、そんなことに興味のない関係機関との折衝が大変そうです。ま、地道に活動をしていかないといけないようですわ。

> それにしても大きな鮎だなぁ(笑)。
今の時期だと、30cmオーバーも時々獲れますよ。やっぱ、一網打尽でしょう(笑)

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

 | HOME | 

Calendar

« | 2020-02 | »
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29

Monthly

Categories

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Appendix

川ガニ

川ガニ

動物の生態を観察し、猟・漁の技術を高め、獲物の処理と調理方法にこだわり美味しく頂くこと念頭に行動しています。




script type="text/Javascript" src="http://ashia.to/client/js.php?id=558&enc=euc">